Ｔさんの仕事(25-1)
ケアマネージャーとの関係が悪化して、途方にくれる私を見かねて、新しい介護事業所から派遣されたヘルパーさんがケアマネージャーを替える手助けをしてくれました。そのケアマネージャー、Ｔさんにその後父が亡くなるまで８年余り担当していただきました。
Ｔさんはケアマネージャーとして、利用者とその家族に寄り添うという姿勢に貫かれていました。よく話を聞いてくれました。
前のめりになりがちな私に、「今後はこういうこともあるかもしれません」「娘さんも無理のないようにして下さい」と遠慮がちに言われました。
多少の行き違いがあっても、足りなかった部分は率直に認め、次に生かそうとしました。
長く担当したことで、父と私が何を大切に暮らそうとしているのか理解して下さっていたと思います。その理解と彼女の誠実ぶりを父の最期の時にあらためて感じました。
（続く）
